いわて農林水産物機能性活用研究会メールマガジン2023年8月号
目次
1 機能性食品等に関するニュース
2 農林水産物の機能性活用に関する生工研センター研究成果の紹介
3 食や健康に関するイベント
4 今が旬!いわての農産物紹介
5 研究会からのおしらせ
1 機能性食品等に関するニュース
〇最新の機能性表示食品届出情報
(消費者庁「機能性表示食品届出データベース」より(令和5年8月28日現在))
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令和5年6月1日~30日消費者庁に届出があったものは180件でした。食品区分は「生鮮食品」6件、「加工食品(サプリメント形状)」112件、「加工食品(その他)」62件です。生鮮食品は以下の通りです(「商品名(名称)機能性関与成分」で記載)。①「チリ産機能性くるみ(木の実)α-リノレン酸」、②「和歌山のたねなし柿(柿)柿タンニン」、③「韓国農協チャメ(チャメ)GABA」、④「韓国農協パプリカ(パプリカ)GABA」、⑤「豆苗(豆苗)GABA」、⑥「癒しのGa(ギャ)!バナナ+(バナナ)GABA」。
その他「加工食品(その他)」において、岩手大学山下哲郎教授と当研究会が支援を行った㈱アマタケ「アマタケサラダチキン(鶏肉(岩手県産))イミダゾールジペプチド」の届出が受理されました。
機能性表示食品の届出情報検索 | 消費者庁 (caa.go.jp)
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〇機能性表示食品届出ガイドライン改正で意見募集(健康産業新聞 2023年8月2日号)
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消費者庁は7月25日、「機能性表示食品の届出等に関するガイドライン」の一部改正案について意見募集を開始した。システマティックレビュー(SR)の国際指針「PRISMA声明」2020年版に準拠することを原則としチェックリストや届出様式などを改正。準拠には一定の準備期間が必要なことから経過措置期間を設定。2025年4月1日以降の新規届出は、新たな様式が適用されることとなる。
意見募集は8月7日に締め切られ、食品表示企画課では「速やかに改正したい」としている。
プレスリリース「機能性表示食品の届出等に関するガイドライン」の一部改正案に関する意見募集について (caa.go.jp)
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2 農林水産物の機能性活用に関する生工研センター研究成果の紹介
〇公益財団法人岩手生物工学研究センター一般公開デーの開催について
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岩手生物工学研究センターの一般公開が下記日程で開催されます。会員の皆様へご案内いたします。
■開催日時 令和5年9月2日(土)9:30〜15:00
■会場 北上市 (公財)岩手生物工学研究センター
■内容 研究成果の展示のほか今年は当研究会会員の長根商店による「きのこ」販売と松沢漆工房による「うるし茶」、「漆器」の販売が予定されています。
■岩手生工研センタ-HP 公益財団法人岩手生物工学研究センター (google.com)
3 食や健康に関するイベント
〇Cutting-edge Bio-seminar 6「食品成分の構造および機能解明と予防医療への応用」
■開催日時 2023年9月26日(火)13:00~14:30
■会場 Zoom配信
■主催 (一財)バイオインダストリー協会 【後援】 (公社)日本農芸化学会(予定)
■プログラム
①桜島大根による血管内皮機能の改善とその作用機序の解明
加治屋 勝子氏(鹿児島大学 農学部 食料生命科学科 研究教授)
②光センシングによる簡便な好中球活性評価システムの開発と予防医療への応用
數村 公子 氏(浜松ホトニクス(株) GSCC(Global Strategic Challenge Center)社内ベンチャー 未病の見える化"フォトフィル"CEO )
■参加費 無料
■お申し込み
●会場参加の方(先着22名様)、オンライン参加の方(500名様)
●以下サイトにて講演会の詳細と申込み方法をご確認ください
(一財)バイオインダストリー協会HP Cutting-edge Bio-seminar 6「食品成分の構造および機能解明と予防医療への応用」 | 一般財団法人バイオインダストリー協会[Japan Bioindustry Association] (jba.or.jp)
■締切 9月24日(日)
〇食品開発展2023(Hi Japan/ FiT Japan/ S-tec Japan/ LL Japan)
■開催日時 2023年10月4日(水)・5日(木)・6日(金)
■開催場所 東京ビッグサイト西1・2ホール&アトリウム
■主催 インフォーマ マーケッツ ジャパン株式会社
■食品開発展2023 HP
4 今が旬!いわての農産物紹介
今月は「なす」です。
岩手県のなすは、一関市と平泉町において生産が多くなっています。出荷は6月から11月にかけて行われます。一関地域でのなす栽培は、昭和54年に水田転作作物の一つとして、旧花泉町で10名程度の女性が露地栽培で取り組んだのがスタートとなります。現在は露地栽培のほかハウスやトンネル栽培も行われており栽培者数が約70名と東北でも有数の夏秋なすの産地となっています。このような実績が認められ、国は一関地域のなすを「野菜指定産地」として指定し、国民への安定供給を行う重要な産地として位置付け、国や県により産地維持に対する支援が行われています。
岩手県で多くつくられている品種は、「くろべえ」という果形が長卵型で濃黒紫色の一般的ななすのイメージがあるものです。最近、八百屋さんや産直施設で販売されるなすは、果形が小丸・丸・大丸・極長なものや、果色も紫色のほか白・緑・ゼブラ模様と多様です。また果肉の食感もそれぞれの品種で特徴があります。なすは、ほとんどの料理に相性が良いのですが、産直施設等では品種にあった食べ方を表示しているところがあります。ぜひいろいろな種類のなすを様々な食べ方で楽しんでください。
なすに含まれる成分は90%以上が水分ですが、カリウム、ビタミンK、葉酸がバランスよく含まれ、また食物繊維も豊富含んでおり生体調整機能に優れているとされています。なすの黒紫色の果皮に含まれるアントシアニン系色素のナスニンには、活性酸素の働きを抑えガンを予防する、血管をきれいにし動脈硬化や高血圧の予防に効果があると言われています。また、なすには血圧を改善する効果が認められているコリンエステルが他の野菜に比べ豊富に含まれております。なすは、機能性表示食品として消費者庁に生鮮食品区分で2件登録されています(2023年8月21日現在)。①機能性関与成分は「なす由来コリンエステル」で、表示する機能性としては「血圧が高めの方の血圧(拡張期血圧)を改善する機能」。②機能性関与成分は「GABA」で表示する機能性は「高めの血圧を低下させる機能」となっています。
これから、県内の八百屋さんや産直では地元の新鮮で美味しい秋なすが数多く販売されます。秋なすを食べて夏の猛暑で弱った体を回復させてはいかがでしょうか。
5 研究会からのお願い
〇会員の皆様からの情報提供について
研究会では、メールマガジンに掲載する、会員関連情報を募集しています。イベント開催や商品案内等、研究会内で共有したい情報がございましたら事務局 seikouken@ibrc.or.jp までご連絡ください。