研究内容
天然物由来機能性成分の探索と活用
天然物抽出物ライブラリの構築・運用
農林水産物をはじめとする天然物から、極性溶媒、非極性溶媒を用いて抽出物を作成します。
得られた抽出物は、抽出物ライブラリとして保管され、機能性成分の探索に活用します。
生物資源研究部では令和3年4月現在、400種を超えるライブラリを保存しています。
抽出物ライブラリからの機能性成分の探索
酵母や培養細胞を用いたスクリーニングにより、抽出物の機能性について調査、検討を行います。
抗炎症作用、抗糖化作用、抗肥満作用、美白効果、など
機能性について効果が期待できる抽出物については、機能性成分について追跡調査を行います。
機能性成分の同定と活性強さ、および作用機序の解明
質量分析装置、高速クロマトグラフィーなどを用いて、機能性成分の同定や単離を行います。
産業支援と産学官連携
産学官連携 活用方法の検討、社会実装を目的とする取組
産業支援、従来品との差別化・高付加価値化
産業支援 従来品との差別化・高付加価値化
産業支援
抗がん剤や抗コレステロール薬など、天然物化学研究が基礎となって発見された処方薬は数多く存在します。
また、mTORやヒストン脱アセチル酵素など、生体内で重要な働きを担っているタンパク質の多くも天然物化学の研究を通じて同定されています。
身近に存在する植物、微生物、海洋生物には、生命現象の解明に役立つ化合物がまだまだ多く含まれている可能性があります。
我々は、疾病予防・改善効果のある食品由来成分の研究に取り組むとともに、農林水産物由来の生理活性物質を利用したケミカルバイオロジー研究に取り組んでいます。
これまでに、シイタケ、ヤマブドウの抗齲蝕効果について研究してきました。
現在は、イサダ、竜胆、雑穀、ナマコ、ホヤ、フジツボ などを対象として研究を行っています。
(詳しい研究内容はそれぞれのリンクをご覧下さい。なお、論文発表済みの研究成果のみHPに掲載しております。)
そのほか、次世代シークエンサーを用いたトランスクリプトーム解析をサポートするプログラム(kTangs1)や
LC/MSデータ比較のためのプログラム開発(kMet)などにも取り組んでいます。